育児休業給付金と出産手当金の違いは?両方もらえる?期間・金額・順番を比較

出産・育児で仕事を休むときにもらえるお金には、「出産手当金」と「育児休業給付金」があります。名前は似ていますが、出どころも対象の期間も違います。この記事では、2つの違いと、両方もらえるのか、どの順番で受け取るのかを比較表でやさしく整理します。

この記事の要点(2026年10月2日時点)

  • 出産手当金は健康保険から、育児休業給付金は雇用保険から支給されます。
  • 対象の期間が違うため、両方受け取れます(同じ期間に重ねては受け取れません)。
  • 出産した本人は「産前産後は出産手当金 → その後は育児休業給付金」の順番です。
  • 自営業・フリーランスなど国民健康保険の人は、原則としてどちらも対象外です。

出産手当金と育児休業給付金の違い(比較表)

出産手当金 育児休業給付金
出どころ 健康保険(協会けんぽ・健康保険組合) 雇用保険
対象 出産のために休んだ本人(被保険者) 育児休業を取る父母
期間 出産前42日(多胎は98日)〜出産後56日 原則、子が1歳になるまで(条件により最長2歳)
金額 標準報酬日額の3分の2 賃金の67%(181日目からは50%)
申請先 加入している健康保険 ハローワーク(勤め先経由)

出産手当金とは

出産のために会社を休み、その間に給料が支払われなかったときに、健康保険から支給されます。対象になるのは、出産の日以前42日(多胎妊娠は98日)から、出産の翌日以後56日までの間で、会社を休んだ期間です。出産が予定日より遅れた場合は、遅れた日数分も対象になります。

1日あたりの金額は、支給開始日以前の12か月間の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 3分の2 です。たとえば標準報酬月額が30万円なら、1日あたり約6,667円になります。

育児休業給付金とは

育児休業を取ったときに、雇用保険から支給されます。金額は、休業開始から180日目までは賃金の67%、181日目からは50%です。賃金日額には上限があり、2026年8月〜2027年7月は30日あたりの上限が67%で332,454円、50%で248,100円です。

出産した本人の場合、育児休業は産後休業(出産後56日)が終わった翌日から始まります。くわしくは育児休業給付金の解説をご覧ください。

両方もらえる?受け取る順番

出産した本人が会社員などの場合、次の順番で受け取ります。

  1. 産前42日〜産後56日:出産手当金(健康保険)
  2. 産後57日目〜子が1歳になるまで:育児休業給付金(雇用保険)

このほか、出産にかかる費用にあてる出産育児一時金(原則50万円)は、これらとは別に受け取れます。

パパ(父親)の場合

父親は出産手当金の対象ではありませんが、育児休業給付金は受け取れます。また、子の出生後8週間以内に最大28日まで取れる「産後パパ育休」を取ると、出生時育児休業給付金(賃金の67%)が支給されます。

2025年4月からは、両親がともに14日以上の育児休業を取るなどの条件を満たすと、最大28日間、賃金の13%が上乗せされる「出生後休業支援給付金」も始まっています。

もらえないケースに注意

  • 国民健康保険の人:出産手当金は原則ありません。
  • 雇用保険に入っていない人:育児休業給付金は対象外です。休業前2年間に、賃金の支払い基礎日数が11日以上ある月が12か月以上あることも条件です。
  • 休んでいる間も給料が出る場合:出産手当金は、給料の額に応じて減額または不支給になります。

公式情報:協会けんぽ「出産手当金」/厚生労働省「育児休業等給付について」

よくある質問(FAQ)

Q. 出産手当金と育児休業給付金は両方もらえますか?
A. はい。対象になる期間が違うため、両方受け取れます。出産した本人は、産後56日までは出産手当金、その後の育児休業中は育児休業給付金という順番になります。同じ期間に重ねて受け取ることはできません。

Q. 自営業やフリーランスでももらえますか?
A. 国民健康保険には原則として出産手当金がなく、雇用保険に入っていない場合は育児休業給付金も対象外です。出産育児一時金(原則50万円)は、加入している健康保険にかかわらず受け取れます。

Q. パパ(父親)はどちらがもらえますか?
A. 父親は出産手当金の対象ではありません。育児休業を取れば育児休業給付金、産後パパ育休を取れば出生時育児休業給付金の対象になります。

Q. どこに申請しますか?
A. 出産手当金は加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)、育児休業給付金はハローワークです。どちらも勤め先を通じて手続きすることが多いため、まず勤め先に相談しましょう。

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この記事を作成・確認した編集部

給付金ブリーフ編集部
公的機関の一次情報をもとに、対象・金額・申請方法を確認して整理しています。制度は改正されることがあるため、公式情報での確認をおすすめします。

運営者情報・編集方針

出典:全国健康保険協会「出産手当金」、厚生労働省「育児休業等給付について」ほか(確認日:2026年10月2日)。制度は変わることがあります。内容に誤りや古い情報を見つけたら、訂正・誤り報告からお知らせください。申請の前に各省庁・自治体の公式ページで最新情報をご確認ください。

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